【山崎烝】



「帰ってくるまで、沖田の部屋使わせて下さい」


副長の隣

便利だとか、風邪をひかない為じゃない


「さみしいなら、俺と相部屋するか?」


副長に見透かされている


「嫌です」


「使うのは、構わねえよ」


「では、使わせて貰います」


総ちゃんのいないさみしさを

埋めるのは、これしかない


「やっぱり、総司か… 残念だなぁ
俺は、総司に負けたかぁ~」

「本当…面倒くさいですけど
沖田が好きみたいで……
副長のお気持ちは、嬉しかったです
ふらふらして、副長にまで嫌な思いを
させて、すみませんでした」

「なぁ 気持ち抜きなのは、承知してるんだが、俺も疲れてんだ!休息させろ!」


副長が抱きついてきた

というか、抱きしめて欲しいんか?

甘えたいんやろか?


副長の頭を撫でる


「それ!なんか、落ち着くんだよな
それされて、寝てぇな……」

「調子乗るなよ」

「るせぇ 今日くらいのらせろ!」



土方さん…



本物の恋仲でなかったにしても


私は、あなたが好きでしたよ



主に恋心を抱くなど、あってはならない



だけど、私は確かにあなたに恋してました




「ふふっ 子供みたい……」




「お前に言われても、腹立たねえよ」




「ばぁーか ばぁーか」




「誰にバカっつってんだ!この野郎!!」



「腹立つんやん」



急に顔を上げた
土方さんの顔をこんなに近くで見たの
久しぶりかも



「やべっ ムカツク」

「は?」

「なんで俺を選ばねえかなぁ!!!」

「はあ!?」

「今なら、間に合うぞ!ほらっ!」

「ふふっクソガキやん」

「はぁーー応援してやる…
お前、素直じゃねえから…」

「応援なんか、せんでええよ
恋仲になりたいとかやないねん
ホンマ、ただ好きなだけやし…」


楽になった

土方さんに、本音を言ったからかな


「なんか……おおきに
これからも、心配かけるで?おかん!」

「だから!!
俺は、おめぇのおかんじゃねぇー!!!」