「山崎だ」

ざっくりと紹介された

「「「「「「えええええええ」」」」」」


予測通りの反応やな


ニコニコしている近藤局長と山南副長に
沖田が詰め寄った


「ご存知だったんですか?」


「あぁ あんまり皆が気がつかないから
面白くてねぇ~」

「総司!君菊に酌してもらったらどうだ」

「いいいいいっ嫌です!」


なんや、その い の多さ…


「へぇー上手く化けてんなぁ!!!」

「せやろ」

「うわっ 山崎君だ!」

「姉様方来るまで、普通にしとくさかい
飲みましょか」

「おう!!飲もうぜぇーー!!!」


すんなり受け入れられたことに

ホッとした


土方副長をチラリと見ると
バッチリ目が合い

それはそれは怖いくらい

優しく微笑まれた


なんや、母親みたいやな…


いっぺん、普通に酒を交わしてみようと思った

多分

皆の輪に入りたくなったんかな?


ケラケラ笑うと

「おめぇ 絶対に普段から笑っとけ!
もうあの冷たい喋り方ったら
ひでぇもんなぁ!!」

「うんうん!出会った頃の総司みたい!」

「壁!!って感じな!?」

「屯所では、あっちが普通やもん」

「だぁ~!堅物か!」

「たまには、天井から降りて話しよう!
ほら!部屋に遊びにおいでよ!」

「おお!左之の部屋にいつもいるから
こいよ!!」

「や 遠慮するわ」

「なら、俺の部屋に来ればいい」

「へ?斎藤が喋った!」

「うるさいよりは、斎藤の部屋やな」

「えええ!?なら、三人で斎藤の部屋行くし!!」

「断る」



くだらない話しかしていない

いつもやけど…



それでも、楽しかった



馴れ合っては、いけない



頭ではわかっている




せやのに、なんでやろな…