【山崎烝】



庭で尾形、吉村と訓練をした


終わって一息つく



「よお!山崎~!!」



あからさまに終わるの見計らったやろ?


煩方の三人が二人になっても
やっぱ、煩い



「なんや?二人して、暇なん?」



「今日は、屯所に泊まるんだ!
後で、少し話そうぜ!」

原田がそう言いながら、肩を抱いてきた

そして、反対側から永倉が…


がたいのええ二人に挟まれると

自分が小っこく感じる



「そういうこった
風呂入ろうぜ!!!」

「は?」



二人して、アホが増したんか?




風呂に入って鍵を閉めた

ホンマに来そうやから



湯船に浸かってると


ガラガラ…



鍵…… 閉めたよな???



「よう!待たせたな!」

「待ってるわけないやろ!!」

「鍵、開けとけよな」

「は?この前は、ちゃんと閉めろって…」



もしかしたら……

この前も、鍵開けて入ったん?



対策を練らなければ…




本当に着物を脱ぎ始めたので

慌てて後ろを向く


そして、ザバザバと体を洗い


湯船に


ここの風呂は、めっちゃ広い


なのに、二人はわてを挟んで

しかも近っ


「頼みがあるんだ…」

「山崎にしか、頼めないんだ」




「藤堂の事?」




間抜けか? 口がぽっかり空いていた



「元気そうやったで?遠目に見た限り」



「「良かったぁ~」」


「それだけ?」


「それだけ」


「ほな、上がるし向こう向け」

「いや、俺らのが早いから浸かっとけ」


そうすることにした


「この後、集まるようにって言ってたぞ」


また、かいな


こんな後に、嫌やなぁ