【土方歳三】




山崎が、皆に俺と恋仲なのは本当かって

聞いてまわっているらしい



不安なんだろうが、総司の手前

山崎に恋心があるとしても

どう接していいのかわからなかった


「恋仲なのですから、もっと一緒にいる時間を作って下さい
泣かせたりしないで下さいね!」


総司……

「僕からも話を合わせてますから」



恋仲らしく……か


時間の空いたときは、山崎のところに行くようにした


行くたびに山崎から向けられる気持ちに

罪悪感が募る


君ちゃんもきっとこんな気持ちだったのだろう


どんなに本当に山崎を想っていても

山崎が俺を想っているのは

偽り



思い込ませたもの


山崎が覚えていると言った口づけだって


恋仲としてしたものではなく


俺が勝手にしたものだ


「土方さん お茶をお持ちしました」

「おう ありがとうよ」

「へへっ ちょっと会いたくなったので」

「ふっ お前意外に寂しがり屋だな」

「いけませんでした?」

「いや、嬉しいよ」


口づけをすれば顔を赤らめ照れる

こういう反応を見られるなんてな…


「土方さん また後で来てもいいですか」

「待ってるよ」

「待っててくれるの?」

「当たり前だろ」

「嬉しいです!!」


にっこり笑ったと思ったら

ちゅっ


山崎から口づけをしてきた



コイツこんなに可愛いのかよ



やべえ



手放せなくなりそうだ