「山崎… 天子様から、本当に褒美が出た
貰っていいものか悩んだんだが…」

「返すと失礼ですよ
くれるんですから、貰いましょう
屯所内に風呂作りましょう!」

「嬉しそうじゃねぇか…」

「毎日、風呂に入れると思ったら
そりゃあ、嬉しいですよ!」

「だが…足りねぇんだ
そこでだ…出稼ぎして貰いてぇんだ」

「はい 構いませんよ?」

資金調達は、君菊として良くやっている

何で申し訳なさそうやねん


「御所で二月程仕事をしてくれ」

「は?」


なんやて? 二月も? 


「人手不足らしくて… 指南役として
二月程でいいそうだ」

「わかりました
行ってまいります」

「すまねえな…
やっと、相部屋に戻ったのによ」

「気をつかわないで下さい
相部屋なだけで十分ですよ
新選組のお役に立てるなら、仕事も
楽しいですからね」


笑顔でそう言うと



「ありがとうよ
帰りは、梅雨時だな
濡れて風邪ぴきになるなよ」

「そんな、毎度、風邪ひいてられません!
そんなこと、言う暇あったら
そこらの書類!明日までやで!!」

「げっ 嘘だろ!?」

「ちゃんと見とかな、わてがおらん間
手伝ってくれる人は、おらんで?
帰ってきて、書類の山に埋もれるのは
嫌やからな!!」

「わかってるって!ちゃんとやる!」



ええ主君や


素を見せて喋れるほど気楽や



「ほな、荷造りするさかい」