「………なにしてんの?」 その声はすごく低く、不機嫌だということが後ろからでも分かる。 「これは違うくて!私、桜川さんに言われてたの。“真尋くんに近づかないでって”毎日毎日呼び出されて』 それで辛くなっちゃって……こんな事をしちゃったの」 慌てたようにそう言った黒髪の女の子に同意するように頷く周りの子たち。 __ガンッ、 大きな音、それは真尋が壁を蹴った音で。 あたしもファン集団も思わず肩を揺らした。