そんなことを毎日考えているけど、もちろん輝には言えない。


今日もお昼休み、わたしと輝は空き教室に入ってお弁当を食べている。


輝が食べているお弁当はわたしが作ったもの。これくらいは彼女として作らせてもらっている。



おいしいなんて言ってくれないけど、必ず完食してごちそうさま。って言ってくれる。



それだけでわたしは明日も早起き頑張ろうって思えるんだ。



「ごちそうさま」


今日もお弁当箱を空にしてわたしに返してくれた。


「今日も朝から練習してたね？」


これもいつもの会話。これくらしかわたしが輝を見てるってアピールができない。

彼女なのに情けないな。


「おう。だいぶ朝冷えるようになってきた」


なんておじいちゃんみたいなことを言う輝に少し笑ってしまった。