世界を敵にまわしても

――――放課後に図書室で




嘘みたい……。





私、高塚君と待ち合わせしたんだよ。




私、ずっと遠くから見ているだけしか出来なかった高塚君としゃべっちゃったんだ。




彼に私の存在を知ってもらえたんだ。




あれ?




私、何で泣いてるんだろ?




緊張しすぎた後だから、気が抜けたの?



怖い思いをした後だから、安心して?



ううん。




違う。



私、嬉しいんだ。



嬉しくてたまらないんだ。



高塚君の目に映れたことが。



高塚君と言葉を交わせたことが。