世界を敵にまわしても

今の私の状況は、本来ならこんなに怯えるべきものではないはずだ。




好きな人に初めて話しかけている、言わばロマンチック前線到来って感じの場面なのに。




今の私は足がガクガクブルブル。



話しかける前も相当緊張したけど、今はそんなの生ぬる過ぎたって思える。




あぁ、このまま黙って走り去ることができたらどんなにいいか。



いっそ、人違いだったふりして逃げちゃおっか?



今なら間に合う。