世界を敵にまわしても

それでも私は、『好きじゃないよ』と否定しつつも、高塚君を目で追うのを止められずにいた。




それどころか、高塚君に近づける方法がないかと常に頭を悩ませていた。




高塚君が女の子と喋ったりしていないのは、私にとっては嬉しいことだ。




よけいな嫉妬をしなくてすむ。




何より高塚君に存在すら知られていない今そんな場面に遭遇したら、悲し過ぎて寝込んでしまう。