世界を敵にまわしても

しかし、『事実は小説より奇なり』とはよく言ったものだ。



小説やドラマとは全くかけ離れた、こんなロマンチックな要素が微塵もない状況下で私とノッポ君――高塚(たかつか)君は出会った。



今思えば、高塚君とぶつかったこの時から私は彼に惹かれていたんだ。