世界を敵にまわしても

よほど腹がたったのか、そのノッポは私を睨みつけ言葉もなく去って行った。




「リカ大丈夫!?
何今の奴!
人を突き飛ばしといて謝りもしないなんて最低!」




床に転がっている私を抱き起こしてくれながら、エミが彼の背中に向かって悪態をつく。




「んー。
ちょっと怖かったけど、入り口に突っ立っていた私も悪いからね」




エミに支えられ、ノッポ君が走り去った方向を見つめた。