すると、俺の腕を引っ張りさっき麗香ちゃんが立ってみていた場所へ連れてこられた。
「ほら、下に映って綺麗やろ?」
『…』
「うちとやったら…好きになれへん?」
見上げる顔がまたたまらない…
なんでこんなに可愛いのかな?
夜空に打ち上がる花火に目を移し、あの時の記憶が蘇る…
花火を見て涙を流した翼の顔。
その顔を見たくなくて、花火から目をそらした1年前。
だけど、翼とは違って麗香ちゃんは花火を見て笑うんだよ。
でも…やっぱり、
『綺麗だ…』
「うん」
麗香ちゃんが好き。
だけど、翼の事が頭から消えない…
どうしてかな…

