『祐ー!!』



手を振り微笑む凛の姿




「おう

久しぶり」




『うん!!』




「デートだろ?

手繋ぐぞ」




『...うん』




「照れてんの?」




『...照れてない!!』















カップルらしく過ごして








あっという間に時間は過ぎた










『もう帰らないとだね...』







「...だな」








『楽しかった...ありがとう』





「こちらこそ」





『好き』






「え?」






『好き...大好き』






「わかったから

泣くなって」







『...っ...

...キス...し...て??』





「...は?!

急にどうしたんだよ」







『...最後だもん


もう会えないもん』






「そんなの分かんねぇだろ?」








『...わかってる』








俺はいつものわがままだと思った








だから受け入れた









「わかったよ

もっとこっちこい」






ギュッ






この前とは違い






力強く離れたくないと伝えるかのように






俺に抱きついた








「凛...好きだ」






チュッ








『...っ...ぅっ...うっ...』








「泣くなよ」








『...っ...う...っ


ばいばい...祐...






さよなら...っ...』








そう言って凛は少し前に歩き







口パクでなにか言った









確かに"ごめんね"と言った
















俺は忘れられない














高校3年になった









君のいない生活があたりまえになった










未だに消えない君の面影










繋がらない君と俺の距離














もう会えないのか










どこにいるのか