チャイムの音が響く。

毎日の登校が、ほんとうに重たい。
あの告白をしてから陽菜は明らかに俺を避けている。
いや、自覚があるかどうかは疑問だ。
普通にしようと心がけている感じがにじみでている。
ため息がもれる。
別に、避けられることや嫌われることを想定していなかったわけではないが、それにしても理屈じゃない。
いい気分はしないのだ。

河野は、机に肘をかけふて腐れモード。

「河野ー?何オチてんの??」
ニコニコと、空気を読まないチカ。



「……お前のせいだろ」


「え?なんていったの?」

とても微弱な声。
クラスの賑わいにかき消され、チカの耳には届かない。

チカはアピール型だ。
だから俺はチカが俺のことを好きなことも
しっている。
知っていて、知らんふりをしている。

…ホント、滑稽な三角関係だ。