少女達。



圭の旦那は喧嘩をする度、彼女に罵声を浴びせ
更には暴力までも振るう言わばDV男だった。


更にギャンブル依存症な上に、かなり束縛の激しい人だと聞いていた。


あまりの束縛の激しさに圭は仕事を辞めさせられてしまい、旦那さんの給料だけでの生活を強いられた。


けれど旦那さんが持って帰ってくるお給料は10万弱。


その10万円だけで生活をしていくのはとてもじゃないけれど無理に決まっている。


だから圭は毎月のように自分の貯金を崩し、
生活の足しにしていたそうだ。



しかし後から分かった話しなのだけれど、
旦那さんは圭に給料を渡す前にかなりの額をピンハネしていたらしかった。

給料明細すら1度も貰ったことのなかった圭は
「あたしの詰が甘かった」と悲しそうに笑っていた。



そんな生活を送っている彼女の事が心配でならなかったけれど、私に出来る事はただ話を聞く事ぐらいしかなかった。


だから離婚の報告を受けた時、正直私はかなり安心したがそれもつかの間だった。


彼女達の離婚が成立してすぐに1度圭と会ったのだがその頃の彼女は昔の面影も無いほどに痩せ細り疲れ切った顔をしていた。


そして、それからも圭とは今まで通り連絡を取ってはいたのだけれど今日まで1度も会うことはなかった。

離婚した後も何かと忙しそうな圭を気遣って
私はなかなか自分からも誘えずにいたのだ。


だから、こうして圭の方から誘ってくれた事がすごく嬉しかった。