少女達。



圭と彼がどんな付き合い方をしていたのかは私にはよく分からない。


けれど先程圭が口にした『都合のいい女扱いだった』という言葉。


それだけで、関係性はだいたい見て取られる。



どうして圭はそんな酷い扱いを受けてもそこまで好きでいれるのか。


どうしてそんなにも1人の人に執着するのか。



私には何一つわからなかった。




けれど本気で人を好きになる圭が少し羨ましく感じた。



私は、圭と違い男と身体を重ねる事に意味なんてない。



いや…いつの間にか私は経験人数を自分に対する自信に変えていたのかもしれない。



『身体しか求められないなんて可哀想』


そうやってみんなは言うけれど私にはその言葉が嫉妬や僻みに聞こえた。



何の経験も無しにただ偏見や世間体を気にしてそう語る人達。

そいつらはみんな、AVからの知識ばかりを取り得た頭でっかちの童貞のようだと私はいつも笑い飛ばした。


それに何よりも身体を重ねた事で快楽以外に
得るものはちゃんと存在する。


身体を重ねれば少なからず相手が心を開いてくれる時がある。


酒に酔っていれば尚更だ。


そんな時に得られるものが知識や知恵や情報だ。