少女達。





行為が終ると彼は疲れ果てた様で、すぐに寝息を立てて眠ってしまった。


あたしは彼を起こさないように静かに布団から出るとソファへと腰をおろす。


カバンからタバコを取り出し火を付けるとゆっくりと煙を吸い込む。


部屋の中にはただ、彼の寝息とエアコンの機会音が微かにするだけだった。



「虚しい…」



無意識にポツリと呟き、強く自分の唇を噛み締めた。


少し気が緩めば涙が出そうになってしまう。




「馬鹿みたい…」



激しい自己嫌悪があたしを襲い、更に目頭がじわりと熱くなる。


いつからだろう…


男に抱かれた後に虚しさが残るようになってしまったのは。


昔は抱かれている時にだけ偽りの愛を与えてくれればそれで満足だった。


それで良かった。


自分がこうなってしまった原因は大体わかっている。

けれどわからないふりをしていた。
いつだってそう。


見ないふり、知らないふりをしてあたしは自分を守ってきた。


いや…

逃げてきたの方が正しいのかもしれない。


ぽたりと机の上に涙が零れ落ちる。

傍から見ればあたしはただの馬鹿だろう。


好きでもない男に抱かれて、軽い事をしているのは自分自身なのに最後には自己嫌悪に駆られて泣いて。


でもあたしは、それ以外愛される方法を知らないから…


身体を差し出す事でしか愛されないから…



仕方がなかったんだ。