「えー。
一緒にシャワー浴びるの?」
「いいじゃん。
ほら、早く入ろ」
彼氏彼女だと言っても不自然ではない会話。
ただこれは一夜限りの恋人ごっこ。
少し胸がチクリと傷んだ。
「体、洗ってあげる」
そんなあたしの気持ちもお構いなしに
彼はそう言っていやらしい手つきであたしの体を洗ってゆく。
時折胸の先端を優しく撫でられ思わず甘い吐息を漏らしてしまう。
流れ続けるシャワーと共にあたしの理性も流されていくように感じた。
「…んっ」
見つめあえば自然と重なる2人の唇。
深く甘ったるいそのキスはあたしを蕩けさせる
「続きはベットでね…?」
あたしは彼の肩を優しく押すと体中についた泡を洗い流し、バスタオルで適当に体を拭くとベッドに倒れ込んだ。
彼もそれに習うようにして、すぐにあたしの上へと覆い被さって来る。
再び重なる唇。
ほのかにお酒とタバコの味があたしの口内に広がる。
そこからはあまり何も覚えていない。
