「俺はいくつに見える?」
そう聞かれて彼の顔を改めてちゃんと見ると、
少し幼く見えるけれども男らしくも見える不思議な感じだった。
「20歳くらい?」
あたしがそう返すと彼は顔をクシャクシャにして笑った。
「俺、24歳だよ。
そんな若く見えた?」
どこからどう見ても24歳には見えないその風貌にあたしも思わず笑ってしまった。
「ねぇ、抜け出さない?」
彼が出口の方へとあたしの手を引いて行く。
ちらりと元いた方へ目を向けるとそこには直美の姿はなかった。
まだホール内にいるとしても男と一緒だろうと思ったあたしは見知らぬ彼と一緒にクラブを後にした。
クラブを出て辿り着く先は当たり前だけれどラブホテルだった。
「あたしシャワー浴びてくるね」
部屋に入るなりあたしはそう言って脱衣所へと向かった。
すると彼は「俺も一緒に浴びる」と言ってズカズカと脱衣所へ入ってきてしまった。
