昔から愛情を与えられず育ったあたしは人よりも「愛されたい」と思う気持ちが強かった。
愛とは何なのかも知らないクセに。
そして愛を求めて何人もの男性と体を重ねた時ある事に気付いた。
男にしか埋められない心の穴があると。
直美とあたしは家族よりも長い時間を共に過ごしお互いを理解しあっている最高のパートナーなのだけれど、埋まらない。
酷いかもしれないけれど…
最低かもしれないけれど…
男じゃないとこの心の穴は埋められなかった。
そして結婚と離婚を経験した今、あたしの心には更に大きくポッカリと穴があいていた。
「いくつに見える?」
気付けばあたしはまた、愛を求めていた。
「んー…24歳くらい?」
身体を重ねれば愛が生まれるかもしれない。
「全然違う。
あたしまだ18歳だよ」
そんな訳ないのに。
「すっごく大人っぽいし色っぽいね。
この中で1番綺麗だよ」
けれど不器用なあたしは、馬鹿なあたしは
身体を重ねる事くらいしか方法がわからなかった。
