ピアノの少女


僕は落ち着いていた。


何も思わなかった。


分かっていた。


自分がもうすぐ死ぬことは。


どうやっても助からないんだって。


ピアノに触れることは出来ないんだって。


あと2ヶ月で楽になれるんだ。


そう思うとむしろ嬉しかった。


母さんは辛いかもしれないけど、僕はもうこんな生活をしていたくなかった。


それからの日々はあっという間だった。