数学が終わると芽衣と生徒指導室に男２人に笑われながら向かった。

生徒指導室に入った瞬間、先生の激しい撃が飛んで来た。みっちりと説教をくらい、２人で学校を抜け出した。

「あたしらバカ～」

芽衣のピンクの自転車に二人乗りして学校から逃げるように出た。

その後、ケラケラと笑いながら自転車を走らせた。


「明日絶対怒られるよね」

仕事で誰もいない芽衣の家に上がり込み、芽衣はお菓子の袋を開けながら言った。

「あの後だし余計」

笑って芽衣の開けたお菓子を食べた。

♪～♪

電話の着信を知らせるメロディーが耳に入って来た。

着信【京介】

「あ、京介から電話来たんだけど！」

今は何にでもケラケラと笑えるくらいテンションが高くて幸は、ひゃひゃひゃ、と笑った。

「京介？なんで」

芽衣の質問を無視して電話に出た。

「もっしもーし」

「俺だけど？」


低くて耳の奥を震わせるような京介の声が受話器から聞こえてくる。