「うん。だろうと思った」

京介がうーんと考えている間、他の3人は京介を見つめた。

「あ!」

さらに思い出したかのように口を開いた。

「野球部!原は野球部だわ」

京介は思い出せて満足そうにあたしに言って来た。

野球部とかそんなこと言われても…。

「ごめん、知らない…」

しゅんと肩を落とす京介は、いつも見る京介の姿じゃなかった。

「メール無理?」

京介は甘えるような声であたしに訴え掛けて来る。


「え…メール…」

あたしは戸惑った。そりゃあ当たり前だ。

顔も知らない男にアドレスを聞かれて、すぐに教えるには抵抗があった。

「無理強いしてごめん…」

京介の声から、どんどん元気が無くなって行くのが分かる。

「ぇっと…い、いいよ?」

曖昧な良く分からない返事をした。