お酒好きなのかな? そんなことを思ったけど、干渉しすぎるのはやめた。 関わることももうないだろうしね。 「なっちゃん。私ちょっとお手洗い行ってくるね」 「あ、うん。りょーかーい」 なっちゃんにそう告げて、私はこっそりと個室から抜け出した。 別にトイレに行きたかったわけじゃないけど、あの空間にいるのが疲れてしまった。 だから化粧直しついでに少し抜け出したんだけど。 「…あれ?佐伯くん?」 化粧室から出て部屋に戻る途中で、佐伯くんらしき人を発見した。