「あ、奏多おかえりっ!」 佐伯くんの帰りに気付いて、ニコッと相変わらず可愛らしく笑う美優さん。 けど、その後ろにいる私に気が付いて気まずそうに顔をしかめた。 …こんなこと前にもあったなぁ、何て思ったり。 カフェで初めて美優さんと会った時と同じような状況だ。 「深雪ちゃん、だよね?この前カフェで会った」 「えっ、あ、はいっ」 慌てて返事をして、ぺこりとお辞儀をする。 どんな反応をされるのかとドキドキしていると、 「きゃーっ!久しぶり!」 いきなりガバッと抱き締められた。