聞いてるこっちがキューっと胸が痛くなる。
それと同時に、そんな彼に惹かれている自分がいた。
「…それを聞いたのがあの合コンの前日でさ。それを知った克哉が合コンと言う名の俺のやけ酒会を作ってくれたわけ」
ハハッ、なんて寂しそうな笑いが聞こえる。
それを聞いて、やっとあのふらふらになるまで飲んでいた理由がわかった。
あんなになるまで飲んで…よっぽど悲しかったんだ、佐伯くんは。
「……それでさ、君にあんなこと言った理由なんだけど…」
そう言って気まずそうにする彼だけど、私はその理由がなんとなくわかった気がした。



