結構単純だなぁ、私。 でも、冗談でもあんなこと言われちゃったらどうしても気になってしまう。 佐伯くんのことでずっと頭をモヤモヤさせながら、私はなっちゃんと待ち合わせしている学食へ向かった。 「あ、いたいた。なっちゃーん!」 人がたくさんいる中、1人綺麗な栗色の髪の人を発見した。それがなっちゃん。 「深雪ーっ。こっちこっち」 席を取っておいてくれたらしいなっちゃんの所へ駆け寄る。 テーブルを見ると、私が頼んでおいたA定食まで運んでおいてくれていた。