「じゃあ私、そろそろ戻ります。なっちゃんも心配してるだろうし。佐伯くんはどうしますか?」 「え?あぁ…俺は…」 ーーーーーー〜♪ ♪ ♪ 佐伯くんの言葉を聞こうとしたそのタイミングで、私のスマホに着信が入った。 「あ、ちょっとごめんなさい」 そう言って画面を見れば、そこには【川端 菜摘】の文字。 噂をすれば、なんて思いながら電話に出ると 『このバカミユー!!今どこにいるのよっ!』 キーンと耳に響くような大声で怒鳴られた。