佐伯くんの好きなヒト








「はい、お水です」

「ん、さんきゅー」


近くの公園のベンチに座らせ、買ってきた水を飲ませた。




「やーごめんね?迷惑かけちゃって」

「いいえ。大丈夫です」



外の空気を吸って落ち着いたのか、さっきよりは酔いが冷めてきたらしい佐伯くん。



「普段はこんなことにならないんだけどなぁ」なんてぼやいてる手前、ここまで飲んでしまう理由があったんだろう。




深くは聞かなかったけど、人気者も大変なんだな、なんて思ってみたり。