オレは蒼。二十五歳。中学校の教師歴2年で国語を教える。まぁ、初めての授業だから、オレが中学生の時に体験した話をしよう。オレが通っていた中学校は、最近出来たこの中学校とは違い、百年以上の歴史のある学校だ。
 オレが在学していた頃、ある2つの噂が流れた。『七不思議』と『真っ赤な少女』。『七不思議』は学校ごとで内容はそれぞれだが、ある程度みんな知っているな。『真っ赤な少女』はオレの学校の在学生・卒業生しか知らない。もっとも少し前までは学校の近所の人たちも知っていたが、ある事をきっかけに黙秘している。そのある事というのは、オレが在学中に友達4人と体験した最も恐ろしい出来事のことだ。これを目の前にいる君たちに話していいのか分からない。今まで誰にも話したことがないからな。誰かにその事を話すと呪われるんじゃないかと思って…それ以来オレたち5人はその事について話していない。5人だけで集まったときもだ。それ位恐ろしかった。だけど今回は特別に君たちに話そう。それはオレが卒業間近の中学三年の頃・・・・・