ピピピピッ




規則正しい音が部屋に響き渡り目が覚める。



寝起きは比較的いいほうだと思う。



とりあえず機嫌が悪くなることはない。




カーテンを開けまぶしい光を浴びるとまた新しい1日が始まった…とうんざりする。



また、不必要で退屈な1日が始まるんだから。




でも退屈な1日を変えたいと思わなかった。



変えることに意味がない。



しかも、無理して人と付き合うなんてまっぴらごめんだ。




家から徒歩10分。



私が通ってる高校につく。



高校を決めた理由もいたって単純。




ただ近かったから。




教室に入るといろんな人の声が飛び交っている。



まるで動物園のサル山にいる気分だ。



その中でも特別うるさい奴がひとり。



そいつの名前は…成宮泰雅。



女子にモテモテの学校では王子様的存在…らしい。



かっこいいかもしれないけど、私の大嫌いな人。



だって…あいつには絶対裏がある。



目の奥が笑ってないもん。




ま、私には関係ない。




そう思ってたのにまさかこんなことになるなんて…