愛してる、愛されてる

教材の3分の2を先生が持って、私と先生は教室へと向かう。


教室へ向かってる間、数学の教師なので、数学の話や他愛もない世間話をした。


まぁ、でも教室へ向かってる途中も、当然せんちゃんに会うわけで、ふいっと露骨に顔を背ける。


その様子を見た先生は「浅川も鈴谷が好きなのか?」と直球に聞いてきた。


「好きじゃないです」


「いや、いい。
わかってるから」


何がですか。と少し怒りそうになるのをこらえて「ほんとに好きではないです」と答えた。