愛してる、愛されてる

「…うん、ありがとう!」


こういう時は、太一にひたすら救われる。


「あ、亜紀もだからな!
んじゃっ!!」


元気に去っていく太一に少し笑って、私たちも帰る。


「春、もう大丈夫?」


「うん、何かわかんないけど元気でた」


「そっか」


亜紀ちゃんにグシャッと頭を撫でられる。


「千莉は、春だけだから
自信もって」


その言葉に、うん、と頷く。


亜紀ちゃん、ありがとう。


でもね、好かれてる自信がいくらあっても、付き合えないんだよ。