見ないようになんらかの努力をしたこともあるんだけど、せんちゃんだけは何が何でも見つけてしまうという体質なのだ。


体質と言えば聞こえはいい気がするけど、多分いつのまにか探してしまってるんだろうな。


かん高い数人の女の子たちの声と、それに対応する低く、透きとおった様な声がだんだんと遠くなっていく。


聞こえなくなった瞬間に、はぁっと息を吐き出す。


弱いのなんて知ってる。


でも、耐えられない。


ぎゅっと拳を握りしめ、職員室へと向かう。