愛してる、愛されてる

~太一side~


「千莉!!」



そう声を何回かかけると、千莉はやっと止まった。



「ほんとはまだ、春のことが好きなんだろ!?
何で、そんなこと…」


「これが、多分…

最善なんだ」



千莉は急に振り返り、そう言った。



千莉の顔は、辛そうで、何か春のためになる理由があることだけは分かった。



けど……。



最善って…?