愛してる、愛されてる

「っ…じゃあ、何で?
私、せんちゃんが嫌がるようなこと、しちゃったのかな……?」


そう言ってしまうと、歯止めが聞かなくなって涙が止まらなくなった。



「多分、まだ千莉は春のこと…」



急に太一の言葉が止まり、太一の見ている扉の方向を向く。



「せんちゃん、亜紀ちゃん……」



そこには、せんちゃんと亜紀ちゃんがいた。



「どうしてっ…」



「私が千莉を連れて来たの」



そう言った亜紀ちゃんの顔は、イラついてる様子だった。