「元カノと、また付き合ってるんじゃないの?」
「何だそれ。何でそうなるわけ?」
「だって、1ヶ月くらい前に一緒に帰ってるの私見た……」
「えっ?」
少し考える素振りを見せた彼は、すぐに思い出したのか口を開いた。
「多分、偶然会って駐車場まで一緒だっただけ」
「……でも、好きなんじゃないの?」
「はあ?何でそうなるわけ?向こうもう、彼氏いるし」
付き合ってないし、好きでもないならそれでいいはずなのに。どうしても気になってしまって。少し怒ったような真也にびくびくしながらもまだ聞いてしまう。
「でも……」
「あー、もう。しつこいな!」
本当に怒らせてしまった……。どうしよう……。
「真也、ごめ……」
「俺が好きなのは千夏だよ!なのに、その千夏が、俺が他のやつ好きとか言うなよ!」
…………え…………。
私の言葉を遮って言った真也の言葉に、驚きが隠せない。
好…………き…………?
私を…………?
真也が…………?
理解した瞬間、一気に体が熱くなる。
頬に熱が集まって、きっと鏡を見るまでもなく真っ赤だ。


