「何それ、可愛すぎるんだけど。」

いいよ、と額に優しいキスを落とす。

「美華の初めて、俺がもらうから。
優しくする。」

あぁ、こんなに優しくされたら。

身も心も、どろどろに溶けてしまいそうだ。

「恵介、好きだよ。」

「...煽るなって。」




結婚なんて、誰でも良いと思ってた。

でもやっぱり、好きな人と恋愛したい。



ねぇ、恵介。

私の知らないこと、たくさん教えてね。


ココアの甘さが口に残る、優しい夜に願う。

《fin.》