この手を離さない

その1年後、秋元家に待望の長男誕生。



さらにその4ヶ月後、泉田家に待望の長女誕生。



この時には、なぜか秋元家も総出で出産に立ち会ったらしい。



「この子達はいずれ結婚させよう!」



すやすやとヘビーベッドに横たわる2人の赤ん坊を、目を細めて眺めながら、本人達の意志とは無関係に結婚相手を決めている。



こんな、優しいんだか非常識なんだか分からない両親の元で、私と光輝はすくすくと育っていった。



いつも一緒にいて、お互いの家を自由に行き来して、私と光輝との関係は実の家族以上に家族だった。



それでも、私は密かに光輝と結婚するものだと思い込んでいたんだけど。