半分のキモチ

そこに近付き「宮本?」と声をかけたけど返事がない。
そっとカーテンを開けると布団が規則正しく上下していた。


「寝てんのかよ」


少しホッとした。
来たのは良いけど、今さら謝るなんて気まずいだけだったし。


瞳を隠している前髪をそっと払う。


宮本の頬には涙の後。


やっぱりな……
泣いてたんだ。
あんなこと言われたら、誰だって泣くよな……


「……ごめんな。宮本」


宮本の涙の跡にそっと触れた。
俺には本当の涙は拭ってやれない。
だからせめて……


指先から宮本の熱が伝わり、胸の奥が熱くなる。


お前は本当にこれで良いのかよ……
俺を好きな限りは一人でこうして泣くしか出来ねーんだぞ。


そっと宮本から指先を離した時に
ガラッ保健室のドアが開き「宮本」と克巳の声が聞こえた。

そして、俺がベッドの側に居るのを見つけると一瞬怪訝そうな顔になり「清水何してんの?」といつもの調子に戻った。