そんで、あたしが結局走らざるを得なくなったのは、勉強の道だった。

……まぁ、仕方ないんだけどね、


でもあたしはこれまた勉強も嫌いだった。
できることならしたくなかった。

けど、この世界がそんなに甘くはないことをあたしはすでに知っていた。

だから中学に入ってから、かなり頑張って勉強した。

塾に通いつめて毎日9時半まで残って自習をした。

朝も一時間は必ず学校に行く前にした。


かなり、自分では頑張っていると思っていた、だけど。



ーーー『あなたの成績じゃ、この高校は無理ね』




……今でも覚えてる。

担任から言われた、あの言葉を。


そんなにてっぺんほど高い偏差値の高校ではない。
もちろん、低いわけではないけど。中の中の上、くらい。


あたしはそこを目指してずっとずっと勉強してきた。

でも、無理だ、と。

その一言で、その夢は儚く消えたんだ。



その瞬間、自分が今までしてきたことは何だったのか、そう問うようになってしまった。