「ねぇねぇ、ルシフ?今日はぁ、ドコに行くのぉ~♡ぇぇ〜、デートぉ??」

「・・・。ラズリ、水飲め、酒飲み過ぎなんだよ。」

ガタンゴトンと揺れる荷馬車の上で、グイッと面倒くさそうに水を差し出す。

「えぇ〜?ルシフわぁ、こんな私は嫌いぃ?」

瞳をウルウルさせながら見つめるラズリに押し負けてしまうルシフ。

「き、嫌い、では無いけど・・・。とにかく水!水飲め!!」

はぁ~いと、姫ながら情けない声で返事をするラズリに呆れてしまう。

「全く、ちょっと寝てろ!」

そう言って頭をちょっと下に押すと

ぺチャンと、気持ちよさそうに寝てしまった。

「まったく・・・、速いヤツだな。」

そう言いながら、優しく微笑む彼の心は

本当に暖かかったのである。