あたしの手首を引き留めて、伊織が言う。 「千夏、今、好きって…」 「言ったよ!!でも伊織には関係ないよね、あたしのこと好きじゃないもん!」 言い終わらないうちに、温もりを感じた。 …抱きしめられてる…!? 「…勘違いしてる」 固まるあたしをあやすように、ゆっくりつぶやく。 「俺、取り消せるほど軽く好きって言わない。見くびりすぎ」 「で…でも、忘れてって言った!」