【短編】無気力幼なじみと初愛




「好きな人とハチマキ交換をすると、恋が叶う…って、きいたことない?」

「…初耳。何、その夢見がちなジンクス」


伊織はあきれたような声を出して歩き出す。

一瞬足音をきいたあと、

あたしに向けた伊織の背がじわっとにじんだ。


この感覚は知ってる。涙だ。

また、失敗した。

恋の終わりには、やっぱり慣れない。

しかも、いつもよりずっと苦しい。


だから、と続けようとした告白の言葉を、封じられてしまった。