【短編】無気力幼なじみと初愛




「そういえば隼人、あたしのことは名前で呼ばないね?

遠慮しないで呼んだらいいのに」


ふとした疑問を口にすると、隼人は小声でイタズラっぽく言った。


「だって…あの子に悪いだろ?葉山くん、だっけ」

「伊織はただの幼なじみだよ!!」


思わず大声を出した瞬間、

…自分のいる状況を知る。


「…話し合い、始めますよ」

「すみません…」


先生の咳払いに謝ってから、おとなしく縮こまる。

会議の内容は、全く頭に入ってこなかった。


こっちを見た伊織の顔が、忘れられなかったから。



伊織の気持ちをむげにしてしまった、ような気がした。