1週間ぶりくらいかな、この家...。

「ただいまー...」
「アリスー!心配したのよ!人界はどーだった!?」

玄関なのに根掘り葉掘り聞かれて、
ようやく大和が中へ入ってゆっくりした方がとかゆってくれたおかげで、やっと靴を脱げた
みさとも少し疲れた様子だった、

「お父様は...?」

恐る恐るお母さんに聞いてみた
「今日は重要な会議らしいの。だから来れないって...、ごめんなさいね、」
「ううん、お母さんが謝ることじゃないじゃん、いいよ。」

私はお母さんは好きだけどお父様は怖い。
会社の社長だし外面だけはいい。

いわゆる《愛妻家》だと皆は思っている。
家は豪邸。家族はまるで夢の国のおとぎ話みたいな家庭だと思っている。

でも中は全然違う。真反対なの。
会社が危機になったり、機嫌が悪くなったりするとお酒をのんで、態度が変わる。
もちろん執事とかの前では絶対出さないけど、お母さんの前だけ、すごい変わる。

ひどく酔うと、お母さんにまで暴力を振ることもある。私は怖くて何も出来なくて、みてることさえもできなくて、逃げてばっかだった。

あの日もお父様は機嫌最悪で帰ってきた。
私はお母さんと楽しくテレビを見てたけど、

すぐに切って「部屋にいなさい。」
すごく悲しそうな顔で私に言った。
私はお母さんも逃げようよ。と言えなかった、
頷いて、部屋に戻った。

「口答えするなあ!!」

何度も聞いた、、
お母さんを怒る声...

ドンッ!!

そんな音は聞きなれた。
壁を殴った跡。

パリーンッッ

何枚目だろう...

お皿が割るおと。

お母さんが必死に止めてる声。

もう何もかも嫌で私は家を飛び出した、

行く宛がなくて遠くの公園。
外は真っ暗だけど
怖い気持ちなんて、お父様に比べたら...全く感じなかった。

ブランコにのって気を落ち着かせていた。