「はー、今日すっごい楽しかったね!まさか男の友達ができるとは思わなかったなー」

余韻に浸ってるみさとを他所に、私はタンスにある、本を奥に押した。

「たしかこの本だったよね...。」

ガガガガガガ

本棚は横に動き、通路ができた、もちろんここは普通のアパートみたいな部屋だし、ズレても壁があるだけなんだろうけど、お父様の魔法で道ができてるんだ、

「おお!すごい、アリスいこいこー!」
「う、うん。」

なんか怖いな...たどり着けるかな。



歩いていると
フワァーっと視界が明るくなって外へ出た。

「ここって...わぁ!魔界だ!でもトイレ前ってどーなの雰囲気でないし...」

少し怒ってるみさとが私の服を引っ張った、

「ねぇねぇ、ここからどうやってありすんちいくの、」

「多分、大和が来てくれると思うけど...」

大和。(ヤマト)私の家にいる執事、同い年で幼なじみ、だけど私にはちゃんと敬語で話してる。何回もタメ口でいいって言ってるのに...。

「えー大和かよー妙にうちに厳しいし生意気だもんやだ!」

「まあまあ笑私の執事なんだからー」
「でも気に入らないー笑」
「アリスさまー!!!お待たせして申し訳ありませんっ!!」

大和がホウキにのってきた、

「ううん!全然待ってないよー」
「あーまったまったー、もう2時間くらいかなあ足いたいよおー」
「はいはい、猿芝居はそこら辺にしてアリス様っご案内いたしますね」
「はー!むかつく。」

私がみさとと仲良くなり始めたころ、
一度家にきたことがあって、なんか分かんないけどいきなりみさとと大和は口喧嘩していた、
何が原因だかさっぱりだったけど、
まあそこから大和とみさとは仲が良くない、
いや、逆にいいのかな...笑

みさとをほっといて、
大和はホウキにまたがると、
ついてきてくださいね。と笑って飛んだ
あ...でも魔法なるべく使わないって決めたし...。うーん。悩んでいるとみさとがそれを察知したのか覗いてきた、

「ねーアリス、ここは魔界だし、いいんじゃない?」
「うん、そーだねっ」

パチンッ

指を鳴らしてホウキを出してまたがり、大和について行った。