「いたっ」
「わっ」
「やべっ」
「いってえ。」


4人の声が同時に発射された。

「ご、ごめんなさい」

男の人の声だ...。やばい...。

「いたーい、高いローファー買うんじゃなかった...。」

とかゆってるみさとと誤った私をみてビックリしている前の男の人2人。どうやら2対2でぶつかってしまったようで...。
お、怒ってるかな…。

「わ、わりい、ごめんな」

え?謝ってる?

「俺らちょっと遅刻しそうで急いでてさ、まじごめん!」

すごく心配そうに謝ってくる人と
手をパンッて音が鳴るくらい強く叩いて謝ってる人がいた...。
しかもお2人ともすごく美男で...。
みさともびっくりしてる様子、

「あ!!!」

そうだ、遅刻しそうだったんだ、でももう...。
ん?とかなにって言うみさとたちの言葉は無視して
恐る恐る腕時計を見たら、9時をちょうど針が通過した所だった。
ああ、終わった、、

「やっべ!背中!のって」

そういってみさとの前にしゃがんだ1人、
え...?

「背中?」

私が聞く前にみさとがきいてくれた、
何故かしゃがんでる...。

「おぶってやるっつってんだろ」

ちょっとクールに言ったその人は私のスクールバッグをもって目の前にしゃがんだ。

「あ、はい...」

それしか言葉は出てこず、
ものすごいスピードで一気に体育館まで着いた、
ガラガラガラガラ

無駄に大きい体育館の扉の音は私達の願いとは真逆に体育館中を響かせて注目を浴びた。

「これ入ってよかったのかな...」
「まあ、いいんじゃね」
「静かー。」
「おー寒。」

ひと言ずつ言って入っていくと、
いかにも怖そうな女の先生がきた。

「ちょっと!あなたたち!入学式早々遅刻とはどういうことですか!!」

耳がキーンってなるくらい高い声で大きい声、みさとってば耳ふさいじゃってるし...。

「すみません、」

そう言って先生をみると、はっ!とした顔でさっきとは全く違う柔らかい顔になった。

「あなたは!櫻井さんかしら?」
「は、はい。」
「あら、ごめんなさいね?、櫻井アリスさん、立花みさとさん、上野龍くん、伊藤淳くんね。あら、あなた達全員2組よ、一番後でいいから並んでね」

私をおぶってくれたのが、うえの、りゅう君か...。
みさとをおぶってくれたのが、いとう、じゅん君...。

「アリス、ちょっとどういうこと?」

と、私にこの状況を聞いてきたが全くわからないため、さあ?と首をかしげた。