血を抜きおわり、次は診察。

「お母さん、深刻な話になりますがよろしいでしょうか?」

お医者さんが真面目な顔をして言う。

「はい」

お母さんも凄く真面目で何処か悲しい顔をしていた。

「このがんは、手術しても一時的には治りますがまた、発生してしまいます。
なので確実には治らないと思います。」

「そ、そうですか。何か他の方法はないんですか?」

「今のところは、ないですね。医療が発達しない限り。でも、薬でながく生きることはできます。」

「はい。それしかないのなら‥‥」

「お母さんには悲しいことだと思いますが、どうか沙耶ちゃんに、いつか分かる時が来たら教えてあげて下さい」

私には、さっぱり意味が分からなかった
だけど一つ分かったのは私が治らない病気だということ。